スクラムが定着しないときは、2日のスプリントで慣らす

すごい開発チーム育成ハンドブック
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2017年5月12日 投稿

スクラムの導入を決め、教科書通りに2週間〜1ヶ月のスプリントを実施するとスクラム開発に不慣れなチームはどの様にスクラムを進めてよいか知識が足りず定着しないことがある。

チームにスクラムの経験が不足している状況では自信が足りず不安になる。

解決策

スプリント期間を2日にし、学びを早く進める。

スプリント期間を短かくすることで、プロダクトバックログ作成→スプリント実施→スプリントレビュー→スプリント計画→スプリント実施という主立ったスクラム活動を素早く体験することができ、チームのスクラムに対する知識と経験が増え2週間や1ヶ月といった長期的なスプリントでも自信を持って実行できるようになる。

解決策の実施手順

  1. プロダクトバックログを作成する
  2. 2日分のスプリント計画を立てる
  3. 2日でスプリントを実行する
  4. 2日目にスプリントレビューと計画を実施する
  5. ステップ1〜4を自信がつくまで繰り返す

ステップ1: プロダクトバックログを作成する

プロダクトバックログがまだ無い場合には、これを作成する。プロダクトバックログにはユーザストーリーの一覧を記載する。ユーザストーリーは機能やタスクではなく、ユーザに価値を提供するストーリーにする。例えば「ユーザはログインできる」や、「ユーザは記事を投稿できる」といったユーザの行動や活動を表わしたものだ。

ステップ2: 2日分のスプリント計画を立てる

作成したプロダクトバックログから、2日間で完成できそうなユーザストーリーを選び、スプリントバックログを作る。スプリントバックログは、スプリントで実施することのリストだ。

2日間のスプリントなので、そこまで多くのストーリーを詰め込まないようにする。

ステップ3: 2日でスプリントを実行する

スプリントバックログを作成したら、スプリントを実施し実際に動作するプロダクトを作る。

ステップ4: 2日目にスプリントレビューと計画を実施する

2日目には実施したスプリントの成果物(これをスクラム用語ではインクリメントと呼ぶ)をプロダクトオーナーにデモを行い、プロダクトオーナーはインクリメントを受け入れるか、受け入れないかを判断する。

スプリントレビューが終ったら、次の2日間のスプリント計画を実施する。

ステップ5: ステップ1〜4を自信がつくまで繰り返す

ステップ1〜ステップ4をチーム全員が自信を持てるようになるまで繰り返し実施する。

全員に自信ついたかを毎回確認し、不明点や不安なところがあれば議論して改善する。全員に自信が持てるようになればスプリントの期間を2週間にして実際の運用でどうなるか試行する。

スクラムはただのフレームワークなので、自分達のチームに馴染まないところがあれば改善し続けることができる。