直帰率が5%以下!?Googleアナリティクスの異常減少の原因はこれを疑え

プログラミング#Google-Analytics
suin
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2015年11月14日 投稿
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Google Analyticsには直帰率という集計データがある。直帰率とは、1セッションが1ページビューだけで終了しているかを割合で表した値だ。例えばオーソドックスなケースを言うと、ユーザが1ページだけ見てブラウザバックした場合、直帰となる。直帰率が低ければ、ユーザが他のコンテンツも見てくれているということになる。

直帰率が70%台から突如2%台に!?

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直帰率が突然現象してしまった

会社ブログでもGoogleアナリティクスでアクセス解析しているが、普段の直帰率は70%台だった。ところが、数日前から直帰率が2%台になっていた。

特に直帰率に大きなインパクトを与える施策をしたわけではない。全く心当たりのない数値変動だ。従って、何かトラッキングの方法が失敗しているのではないかと疑ってみることにした。

原因はイベントのトラッキングだった

ここ数日間にGoogle Analyticsに影響を与えるような変更を見返してみることにした。その中で原因として思い当たるものに、イベントのトラッキングがあった。

Google Analyticsでは管理者が定義したイベントを記録できる仕組みがある。たとえば、お問合せボタンを押した回数や、広告を表示した回数などをトラッキングすることができる。次のコードは、ボタンのクリックのイベントを記録するコードだ。

js
ga('send', 'event', 'button', 'click', 'nav buttons', 4);

実はこのイベントトラッキングは直帰率に影響を与える。会社ブログでは、人気記事ページにお問合せボタンを表示しており、これが表示された回数をイベントトラッキングでカウントするような変更を行ったばかりだった。つまり、ユーザが人気記事を閲覧すると、イベントも同時にトラッキングされる形とないってて、これが直帰率の異常値の原因になっていた。

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直帰にカウントされない理由

イベントを直帰率に影響させない方法

イベントのトラッキングのドキュメントにも記載されているが、イベントを直帰率に影響しないようにするにはnonInteractionオプションを指定する必要がある。

js
ga('send', 'event', 'category', 'action', {'nonInteraction': 1});
// もしくは
ga('send', 'event', 'category', 'action', 'label', {'nonInteraction': 1});

会社ブログでもお問い合わせボタン表示については直帰率に影響しないように、nonInteractionオプションを追加した。そうしたところ、直帰率が正常値に戻った。

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直帰率が正常値に回復した

まとめ

Googleアナリティクスで直帰率が異常に低下した場合は、直近に行った変更に原因がないかを確認し、もしイベントによるものであれば、nonInteractionオプションを指定し直帰率に影響しないようにする。